地縛少年花子くん(5巻)の感想です。
5巻の感想
花子くんが殺した双子の弟、司が登場したことで物語の展開が加速するのではと思いましたが、花子くんと司の接触もなく、今後の展開に期待だと思いました。
ただ、八尋が元の世界で戻る過程で見つけた、生前の花子くんの姿がとても印象に残りました。傷だらけで涙を浮かべる花子くんは、八尋が普段接している花子くんの姿とは全く違うもので、過去に何があったのか知りたいという気持ちが一気に押し寄せました。
また、八尋が生前の花子くんが落としていった鍵を元の世界に持ってきてしまっていたので、その鍵が今後どのように物語に絡んでくるのかに注目したいです。
さらに、5巻では八尋の周りにいたなじみの人物が実は七不思議の一人だったという事実が判明し、だんだんと花子くんの周りが賑やかになってきた印象を受けました。
学校の七不思議という怖いテーマを掲げているにも関わらず、中身はいつも賑やかで、怖さは微塵も感じません。花子くんが抱えている過去の秘密と、賑やかになってきた周囲が今後どのように絡んでいくのかとても楽しみです。
また、毎巻読んでいて思うのは、とにかく絵がかわいいです。背景にトーンがほとんど使用されていないにも関わらず、まったく画面に物足りなさを感じませんし、登場人物たちも個性豊かで愛くるしく、少しレトロな雰囲気もすごく素敵です。次巻も早く読みたいと思わせてくれる5巻でした。
前巻のあらすじ
4巻のあらすじです。
花子くんを監視する祓い屋の中学3年生・源 光。学園の昇降口で悪さをしていたある幽霊を成仏させるため、未練を晴らす手伝いをすることに。だが、その裏には思わぬ人物がいて…。学園七不思議怪異譚、新展開の第4巻登場!