当ページは【漫画】「黒博物館ゴーストアンドレディ」の感想・レビューを掲載しています。
以下のサイトで「黒博物館ゴーストアンドレディ」を検索する。 ・Amazonで検索する ・楽天で検索する ・BOOK☆WALKERで検索する ・hontoで検索する ・Apple Booksで検索する ・Renta!で検索する ・eBookJapanで検索する
(当サイトは漫画・ライトノベルの感想を募集しており、寄稿された文章を紹介しています。)
藤田和日郎の描く女性は美しい
藤田和日郎さんの作品はどれもこれも好きなのですが、あえて少し外れたところをお勧めしてみようかと思います。
このゴーストアンドレディ、「グレイマン」と「ナイチンゲール」のお話、というとずいぶんさっぱりになりますね。
史実に基づきながらも、イギリスの有名な幽霊「灰色の男(グレイマン)」と、慈愛と信念の女性「フロレンス・ナイチンゲール」のifストーリーとなります。
この本は「学芸員(キュレーター)」による語り部構成となっており、舞台がくるくると目まぐるしく変わるのですが、
これもまさに、ドルーリー・レーン王立劇場の灰色の男…、舞台の大好きなグレイマンにかけた演出構成なのでしょう。まさに流石と言ったところです。
さて、タイトル通り、なんと女性の美しいことか。フロレンスの脆さと儚さは、彼女自身の強さを読者に伝えるための宝石のようなもの。
宝石があることで資質の美しさに磨きがかかるのです。
どの作品にも強い女性は出てきますが、ここまで、傷と涙が似合う強い女性は「フロレンス・ナイチンゲール」だけかもしれません。
(既読巻数:2巻、ハンドルネーム:あんこ)